pLaTeX2e on Windows 2000 & PowerPoint

キーワード: Windows2000、pLaTeX2e、RedHat Linux 7.2(GNU Ghostscript 6.5)、Microsoft PowerPoint 2002

PowerPointで作成した図をepsファイルとして出力して、TeXに貼り付けたいと思っても、なかなかうまくいきません。
Windows98を利用していたときには問題なかったのが、プリンタのドライバの問題(?)らしく、Windows2000での環境では苦労させられます。
なんとなくうまくいく方法を以下に示します。

Adobe PostScriptドライバ

2002年11月11日現在、Adobeのドライバは下のURLから、
http://www.adobe.com/support/downloads/main.html
Adobe Universal PostScript Windows Driver Installer 1.0.6 - Japanese 5/23/2002
をダウンロードしてインストールします。Adobeの日本語のサイトには、古いドライバしか置いていないので注意が必要です。古いドライバでは、日本語が文字化けするといった症状が発生します。上のドライバでは問題は発生しないようです。

プリンタの詳細設定から、PostScript出力オプションはEPSを選択します。フォントはアウトラインの方がきれいに印刷されました。
生成されたepsファイルは、そのままでは利用できません。Linux上で eps2eps コマンドを利用して変換します。
epsファイル以外の形式でも試してみましたが、eps形式が最も安定しているようです。

プリンタドライバのプロパティから、「ジョブの前にCTRL−Dを送信」をいいえ、「ジョブの後にCTRL−Dを送信」をいいえに設定します。これをやらないとはまります。
これでプリンタドライバの設定は終了です。

PowerPointから印刷

出力形式がepsファイルなので、印刷範囲は現在のスライド、あるいはスライド指定で1枚だけ印刷するようにします。

EPSファイルの整形 eps2eps

PowerPointが出力したepsファイルは、そのままではうまく読み込むことができません。
eps2eps inputfile.prn outputfile.eps
RedHat Linux 7.2 の環境で上のコマンドを用いることで、なぜか、ghostviewなどで表示できるきれいなepsファイルが生成されます。
その他のディストリビューションでは確認していません。
必要に応じて %%BoundingBox の値を書き換えます。(ほとんどの場合、余白の調整から書き換えが必要になるでしょう。)

pLaTeX2e への貼り付け

できあがったepsファイルを pLaTeX2e に貼り付けます。
\epsfile{file=./figure/high.eps,width=72mm} といった感じで今まではepsファイルを挿入していたのですが、これだと余白が表示されてしまい、うまくいきませんでした。
次に示す様に、\includegraphics を利用するとうまく貼り付けることができるようです。

\documentclass[a4j]{jarticle}
\usepackage[dvips]{graphicx}

\begin{figure}[htbp]
\begin{center}
\includegraphics[width=12cm,angle=0,clip]{sample.eps}
\caption{Sample EPS file.}
\label{fig:sample}
\end{center}
\end{figure}


Kenji KISE <kis@yuba.is.uec.ac.jp>
Graduate School of Information Systems, University of Electro-Communications