BuildrootによるMIPSクロス開発環境の構築
はじめに
一般的なPCの上でMIPS32のバイナリを構築するためのコンパイラ,
アセンブラ,リンカなどを含むクロス開発環境を構築します.
このマニュアルは以下の環境で作成しました.
- VMware(R) Player 3.0.0 build-203739
- Cent OS 5.3
Buildrootをインストールするためには,
いくつかのパッケージが必要となります.
これらのパッケージをあらかじめインストールしておくことをおすすめします.
- gcc
- g++
- ncurses-dev
- gettext
- bison
- flex
- patch
Buildrootのダウンロード
Buildrootのインストール
ダウンロードしたパッケージを展開し,展開したディレクトリに移動します.
$ tar xvfz buildroot-2009.08.tar.gz
$ cd buildroot-2009.08
ここで以下のコマンドを実行すると,図のような選択画面が表示されます.
$ make menuconfig
Buildrootの設定をします.
- Target Architectureをmipselに設定
- Target Architecture Variant をmips 32 に設定
- Build options
- Toolchain and header file location?をコンパイル環境を置きたい場所に変更
- 以下はFortranを動かすための設定です.
FortranはNAS Parallel Bennchmarksなどを動作させる場合に必要となります.
-
Toolchain
- Fortran cross-compiler supportにチェック
- Build/install Fortran compiler and runtime?にチェック
最後に設定を保存してください.
設定が終了したら,コンパイルしましょう.コンパイルには数時間かかります.
$ make